ISO9001認証取得のメリットとデメリットを初心者でもわかりやすく解説
目次
1.ISO9001の意義と取得する方法について
2.ISO9001の取得が多い主な業種
3.ISO9001認証取得のメリット
4.ISO9001認証取得のデメリット
5.ISO9001認証取得に必要なこと
6.ISO9001認証取得の流れ
7.ISO9001認証取得代行を利用するメリット
8.まとめ
1.ISO9001の意義と取得する方法について
ISO9001をご存知でしょうか。
多くの企業に関連する規格であり、取得することで取引先や顧客などに品質のアピールが可能になります。
この記事では、ISO9001の意義や取得するメリット、デメリット、取得の流れについてご紹介していきます。
ISO9001とは?
ISO9001とは、品質マネジメントシステムに関する国際規格で、世界で170ヶ国以上、100万以上の組織ですでに導入されているものです。
安定した品質を維持するためのシステムを構築することで、顧客満足度の向上や不良品による被害や損失の未然防止を図ることにつながります。
2.ISO9001の取得が多い主な業種
ISO9001の取得が多い主な業種は以下の通りです。
さまざまな業種があり、食品をはじめ、アパレルや日用雑貨、家電製品や産業機械、自動車、医療機器に至るまで多岐にわたります。
また、製造業にとどまらず、非製造業でも取得が推進されています。
金融サービスや通信サービスなどのサービス業をはじめ、飲食店や小売店で、接客品質を維持するために導入するケースも少なくありません。
3.ISO9001認証取得のメリット
ISO9001による品質マネジメントとは、高品質な製品を作ることを目的とするというよりは、その製品に求められる品質を備え、維持することを目的としています。
\ISO9001認証取得するメリット/
1.不良品の発生を防ぎ、リコールやクレームなどのリスクや損失を防いで、安定した品質の製品やサービスの提供が可能
2.ISO9001認証取得は、品質が維持、管理されるシステムが構築されていることを第三者機関が証明してくれているため、社会的な信頼を高められる
3.信頼性向上により、取引先の増大につながる。
さらに、認証を取得するまでには、認証機関による審査が実施され、その過程で、ISO9001に定める要求事項を満たしているか、満たしていないかのチェックが行われます。
指摘などもされるため、問題点の発見や改善点を見出すことができます。
これにより、自社内では気づけない問題点や課題などを、専門的な第三者によるチェックで浮き彫りにできるため、それに沿って改善を行っていくことで、より最適な品質マネジメントシステムを構築できるのもメリットとしてあげられます。
また、認証は一度取得して終わりではありません。
毎年審査を受け、かつ更新をしていくことが必要となるため、定期的な審査による継続的改善につながります。
品質を維持、向上させ、不良率の低下を図り、顧客満足度を向上させて売上増大を図れるなど、事業の維持、拡大、成長につながるメリットも得られます。
ISO9001は国際規格であるため、海外企業を含む取引要件の達成など、市場拡大を目指せるのもメリットです。
万が一不良品が発生した際も、原因追及がしやすく、さらなる改善につなげることが可能です。
4.ISO9001認証取得のデメリット
信頼性が上がる一方で、ISO9001を取得するデメリットもいくつかあります。
\ISO9001認証取得するデメリット/
1.認証取得するために工場や接客など業務プロセスの再点検が必要となり、ISO9001の要求事項を満たすための体制づくりや人員配置、システム構築などの手間とコストが発生する
2.認証を得るには審査料などのコスト負担が発生するうえ、書類審査と現地審査があり、時間もかかる
ただし、このデメリットを上回るメリットがあると考えて、取得を目指す企業が多いです。
ISO9001を取得をする前にしっかりとメリットとデメリットをてんびんにかけて、考えてみてくださいね。
5.ISO9001認証取得に必要なこと
ISO9001認証取得においては、一貫した製品・サービスの提供と顧客満足の向上を実現する品質マネジメントシステムを構築しなくてはなりません。
そのためには、リスクを洗い出し、リスクを管理する方法を考え、組織が取り組むべき課題や目標を設定することが大切です。
課題を解決するための計画や方策(Plan)を立て、実施(Do)したうえで、それが課題の解決につながったかを検証し(Check)、必要に応じて課題の見直しを行い、改善(Act)をしていくことも求められます。
つまり、ISO9001認証取得の前提として、単にシステムを構築するだけでなく、一度PDCAサイクルを回しておく必要があります。
そのうえで、PDCAサイクルにより、継続的改善を行っていくことを宣言しなくてはなりません。
6.ISO9001認証取得の流れ
ISO9001認証取得の流れは、まずは品質マネジメントシステムを構築したうえで、一度PDCAサイクルを回します。
製造工場などの現場だけで対応するのではなく、経営トップを筆頭に組織全体で取り組むことが大切です。
そのうえで、申請を行い、書類審査と現地審査を受けなくてはなりません。
現地審査では、認証機関から実際に審査員が訪問し、トップへのインタビューや担当者へのインタビューや確認をはじめ、現場での状況調査、従業員へのインタビューなども実施されます。
これらの書類審査と現地審査の結果を踏まえ、審査会にて認証を与えるかどうかを決定するのです。
認証付与の通知が来たら、手続きを取ることで認証が得られます。
7.ISO9001認証取得代行を利用するメリット
ISO9001認証取得代行を選ぶ際には、単に申請書類の作成や提出などを代行する業者ではなく、品質マネジメントシステム構築のためのコンサルティングやサポートもしてくれる業者を選ぶことがポイントです。
品質マネジメントシステムを構築するには、品質マネジメントに関する専門的な知識などが必要となりますが、自社に専門人材がいなくてもサポートしてもらえるのがメリットの一つです。
自社のみで行う場合、現場のスタッフに課題を挙げてもらうなど、現場からの声で品質マネジメントシステムを構築していくケースもあります。
この方法も有効ではありますが、効率的ではありません。
検討している間、本来の業務に集中できなくなり、生産性が低下します。
また、現場をまとめるリーダーが必要となるなど、システム構築に手間と時間がかかります。
ISO9001認証取得代行を利用することで、リーダー的な存在ができ、企業や現場の状況に即し、効率的で適切なシステム構築が可能となるのがメリットです。
申請に向けての準備期間が短縮でき、審査で不合格になるリスクも減らすことができます。
審査には審査料と時間もかかるため、一度でクリアするためにも、ISO9001認証取得代行を利用するメリットが生まれます。
8.まとめ
ISO9001とは、品質マネジメントシステムに関する国際規格です。
認証を取得することで、一貫した製品・サービスの提供と、顧客満足の向上に取り組むことができ、取引先や顧客からの信頼も増します。
リコールなどのリスクや損失を防ぎ、生産性のアップや売上拡大につながるのもメリットです。
ISO9001認証を取得するには、要件を満たす品質マネジメントシステムの構築と実施、結果の検証、継続的な改善が求められ、取得後も継続的な改善を実施していかなくてはなりません。
スムーズに認証を取得するためにも、ISO9001認証取得代行によるコンサルティングとサポートを受けるのがおすすめです。