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【徹底解説】webアクセシビリティ義務化|総務省ガイドラインに対応するポイント

近年、総務省が主導する形で「webアクセシビリティ義務化」の動きが加速しています。
一般には行政機関や公共機関のウェブサイトが主な対象と認識されがちですが、法整備やガイドラインの改正に伴い、今後は民間企業や各種団体もアクセシビリティ対応を迫られる可能性が高まってきました。
たとえば「障害者差別解消法」や「JIS X 8341-3」といった規格を入り口として、視覚・聴覚・身体的特性のある方でも利用しやすいウェブサイト構築が求められているのです。
本記事では、「webアクセシビリティの総務省による義務化」について、総務省のガイドラインを中心とした法的背景、具体的な対応ポイント、民間企業への影響と今後の展望までを徹底的に解説します。
「義務化にどう対応すればいいかわからない」「自社サイトを改善するメリットは?」と悩む方は、ぜひ最後までご覧ください。


1. 総務省が求める「webアクセシビリティ義務化」の背景と概要

総務省がwebアクセシビリティを重視している背景には、主に以下のような要因があります。

  • 障害者差別解消法の施行:公共のサービスや情報に対して障害者を排除しない取り組みが求められる
  • 高齢化社会への対応:加齢による視力・聴力低下を含め、多様なユーザーが使いやすいサイト設計が必須
  • デジタル庁の創設・行政DX:デジタル技術を活用して行政サービスを円滑化する流れの中でアクセシビリティが不可欠

総務省では従来より、行政機関や独立行政法人などに対してアクセシビリティ対応を促すガイドラインを示してきました。特に「みんなの公共サイト運用ガイドライン」などを通じて、ウェブサイトを構築・運用する上での具体的な指針やチェック項目が提示されています。
こうしたガイドラインの改定や障害者差別解消法の施行に伴い、「webアクセシビリティは公共機関だけでなく民間企業にも波及し得る」という認識が広まりつつあるのが現状です。実際、総務省の動きは単なるお題目に留まらず、社会全体でのアクセシビリティ確保を後押しする形へとシフトしています。

また、グローバルに目を向けても、欧米では企業サイトや大学のサイトがアクセシビリティ未対応であることを理由に訴訟が起こるケースも珍しくありません。国内でもコンプライアンス意識が高まる中、総務省が定めるガイドラインは「リスク回避のための必須要件」として捉えられるようになってきました。
結果的に、多くの団体が「公共機関と同等レベルのアクセシビリティ配慮」を行うことで、社会的責任を果たし、ブランドイメージや企業価値を高める動きが加速しています。

総務省が求めるwebアクセシビリティ義務化は、単純な規制や罰則を強調するものではなく、多様なユーザーがオンラインで情報を得られる環境づくりに重点を置いているのです。法令対応という側面を超えて、ビジネス機会の拡大やユーザー体験の向上といった恩恵を受けられる点にも注目が集まっています。


2. 法的根拠となる障害者差別解消法とJIS X 8341-3の要点

続いて、「webアクセシビリティ義務化」に関連深い法的根拠や規格を整理してみましょう。代表的なのは以下の2つです。

障害者差別解消法との関係

2016年に施行された障害者差別解消法は、行政機関や民間企業を問わず、障害のある方に対して「不当な差別的取扱い」をしないことを求める法律です。インフラや設備だけでなく、情報アクセス面での差別を解消する努力義務も含まれています。
公共機関の場合は「法的義務」、民間企業の場合は「努力義務」が課される形ではありますが、「努力義務=やらなくてもよい」というわけではありません。海外における訴訟事例を見てもわかるように、ウェブサイトが障害者に利用できない状態が続くことはリスクをはらんでいます。
総務省が主体となってアクセシビリティ対応を促す背景には、この障害者差別解消法が社会に浸透しつつあることが大きく寄与しているのです。

JIS X 8341-3とWCAGのポイント

webアクセシビリティの技術的指針として最も広く参照されるのが、JIS X 8341-3です。これは国際規格であるWCAG(Web Content Accessibility Guidelines)をベースに、日本国内向けに整備されたものとなります。
主な項目としては、以下のような要素が挙げられます。

  • テキスト代替(alt属性)の設定
  • コントラスト比(文字色と背景色の組み合わせ)
  • キーボード操作や音声読み上げ(スクリーンリーダー)への対応
  • フォーム入力支援(エラー時の明確な指示など)
  • タイムアウトや動きのあるコンテンツへの配慮

JIS X 8341-3にはレベルA、AA、AAAといった適合レベルがあります。公共機関の場合は少なくともAAレベルを満たすことが推奨されており、民間企業においてもそれに準拠する形が増えつつあります。
総務省はこれらガイドラインの遵守を促しながら、行政サイトだけでなく広く社会全体でのアクセシビリティ水準向上を目指しているため、「ウェブアクセシビリティ義務化」というキーワードが現実味を帯びてきているといえるでしょう。


3. 公共機関だけではない?民間企業への影響と義務化の展望

「webアクセシビリティ義務化」と聞くと、「行政機関や公共機関のサイトだけが対象では?」と思われがちです。確かに、まずは行政や公共サービスのウェブサイトが優先的に取り組む形で進められていますが、以下の3点から民間企業にも大きな影響が及ぶと考えられます。

  1. 障害者差別解消法の努力義務
  2. 消費者へのサービス品質保証
  3. 海外展開や国際取引上の要請

まず、障害者差別解消法では「公共機関は法的義務」「民間企業は努力義務」という区別がされていますが、現実には社会の要請が強まるにつれ、民間企業にも事実上の義務に近いプレッシャーがかかることが想定されます。
また、ユーザー数拡大や企業イメージ向上を狙う上でも、アクセシビリティ対応は有効です。特にECサイトなどの商用サイトでは、視覚障がいのある方や高齢者が利用しにくい設計のままでは、機会損失につながる可能性も大いにあります。

さらに、海外への事業展開を視野に入れた場合、欧米ではADA法(Americans with Disabilities Act)欧州委員会のアクセシビリティ指令など、より厳格なルールが適用される事例も増えています。日本国内だけの基準で考えるのではなく、国際基準に合わせたアクセシビリティ対応が今後の競争力維持に欠かせません。
総務省が強調する「webアクセシビリティ義務化」の流れは、公共機関のみならず、あらゆるウェブサイトを運営する事業者に対し、早期の対応を促す一種のメッセージでもあるのです。


4. webアクセシビリティ対応のチェックリストと導入ステップ

ここからは、具体的にどのようなプロセスでアクセシビリティを導入すれば良いのかを解説します。実は、「webアクセシビリティ義務化」という言葉に煽られて焦るよりも、体系的にステップを踏むことで効率的に対応を進められます。

ステップ1:現状調査と目標設定

まずは自社サイトの現状を客観的に把握することから始まります。

  • サイト構造の確認(見出しタグや文書構造が適切か)
  • 画像や動画のテキスト代替、音声説明の有無
  • 色覚特性やコントラスト比に対する配慮
  • フォーム操作や入力補助の適切性

これらを洗い出した上で、JIS X 8341-3のどのレベル(A、AA、AAA)を目指すのか、またどれだけの予算・期間をかけて対応するかを明確にします。公共機関レベルのAA適合を狙うのか、最低限Aレベルを満たすだけでよいのか、などサイトの役割や企業方針に合わせて決めましょう。

ステップ2:チェックリストの作成と対応計画の策定

アクセシビリティには多岐にわたる項目があるため、「全部を一度に変えよう」とすると混乱しがちです。そこで、重要度と工数を見極めた上で優先順位をつけるのがポイントとなります。
たとえば、トップページや主要ランディングページのコントラスト比・文字サイズを先に整える、フォームのエラー表示や支援技術への対応を最優先するなど、「費用対効果の高い部分」から順番に手をつけるとスムーズです。
このとき、無料・有料を問わずアクセシビリティチェックツールを活用すれば、改善点を網羅的に洗い出しやすくなります。

ステップ3:実装・テスト・モニタリング

具体的な改修作業に着手したら、継続的なテストが欠かせません。特に、視覚障がいのある方に協力をお願いし、実際のスクリーンリーダー使用感を確認するなど、実機テストやユーザビリティテストを行うことも重要です。
また、改修後のページが正しく動作するかどうか、手動チェックとツールの併用によってダブル確認することで、漏れを防ぐことができます。
運用開始後も、サイト更新や新規コンテンツの追加があるたびにアクセシビリティが崩れていないかを定期的にモニタリングする体制を整えましょう。


5. 効率的な義務化対応を支えるツール・サービス活用事例

webアクセシビリティを導入する際には、「すべてを自力でやるのは大変」という声が多く上がります。そこで、以下のようなツールやサービスを賢く活用することがポイントです。

アクセシビリティ診断ツールの活用

有名なものとして、WAVEaxeSiteimproveなどの自動診断ツールがあります。これらはページをスキャンし、アクセシビリティ違反の可能性がある箇所をリストアップしてくれます。

  • テキスト代替が欠落している画像の検出
  • 色のコントラスト比が低いテキストの警告
  • フォーム要素のラベル不備の指摘

など、基本的なチェック項目を網羅しているため、短時間で全体状況を把握できるメリットがあります。
ただし、ツールだけでは判定しにくい「文書構造の論理性」や「操作手順の分かりやすさ」などは、人間による確認が必要となる点にも留意しましょう。

コンサルティング・監査サービスの併用

大規模サイトや、特に公共機関レベルのAAやAAA適合を目指す場合は、アクセシビリティ専門家やコンサル会社にサポートを依頼するケースが増えています。
例えば、アクセシビリティ専門チームがサイト全体を監査し、優先度付きの改善レポートを提示してくれると、自社のエンジニアやデザイナーが迷わず作業に取りかかれるというメリットがあります。
ツールによる自動検出だけでなく、実際のユーザー操作や具体的な事例に基づくコンサルをセットで受けられるため、より実践的な改善が期待できるでしょう。

導入後の継続的モニタリング

一度アクセシビリティを導入して終わりではなく、サイト運営を続ける限り、定期的な監査が必要になります。月次・四半期でツールを回して問題点を洗い出し、必要に応じて修正を加える流れをルーチン化することで、長期的に高水準のアクセシビリティを保てるのです。
今後、総務省のガイドラインが改定されるたびにアップデートが必要となる可能性も高いため、コンサルティングサービスや定額制モニタリングプランなども検討してみると良いでしょう。


6. freedoor株式会社のWebアクセシビリティ対応支援

freedoor株式会社は、企業や自治体をはじめとする多様なサイト運営者向けに、Webアクセシビリティを強化するためのコンサルティングや運用サポートを提供しています。
ユーザー調査やアクセス解析を通じた課題抽出から、具体的な改善施策の提案・実装まで、ワンストップで対応可能です。さらに、社内教育プログラムやチーム体制構築の支援も行い、長期的なアクセシビリティ品質の維持をサポートします。

アクセシレンズ:クラウド型アクセシビリティツール

なお、弊社が提供する「アクセシレンズ」は、専用のスクリプトを追加するだけで多彩なアクセシビリティ機能を実装できる
クラウド型SaaSツールです。
文字拡大やコントラスト調整、音声読み上げなどの支援機能が充実しており、WCAG 2.1やJIS X 8341-3:2016(レベルAA)といった基準に沿ったサイト改善を効率的に実現します。

詳しくは、アクセシレンズのサービス紹介ページ をご覧ください。

アクセシビリティ診断・コンサルティング

「アクセシビリティと言っても、どこから始めていいか分からない」――そんなお声に対して、まずはサイト診断を通して現状の課題を洗い出すところから着手します。
JIS X 8341-3やWCAGなどの基準を踏まえ、使いやすさ・読みやすさを妨げている要因を明確にし、優先度をつけて改善策を提案。
サイト全体の構造やデザイン指針の見直しから、管理体制の構築まで総合的にコンサルティングを実施します。

WEBアクセシレンズを活用した効率的な診断

freedoorが提供する「WEBアクセシレンズ」は、サイト内のアクセシビリティ状況を自動的に解析し、改善すべきポイントをレポート化するツールです。

  • サイト内のテキストコントラストやalt属性の有無、フォームの可用性などを自動でチェック
  • 問題点が見つかった箇所は具体的な修正提案を表示
  • 定期的なスキャンやレポート機能によって改善状況を可視化

担当者が一つひとつ手動で確認する手間を大幅に削減しながら、高度なアクセシビリティ基準をクリアするサイトづくりをスピーディーに進めることが可能です。

Web開発・運用面でのサポート

アクセシビリティ対応では、テクニカルな知見が求められる場面が少なくありません。
例えば、既存のCMS(コンテンツ管理システム)をアクセシビリティ対応仕様にカスタマイズする、JavaScriptやAPI連携部分で特定の支援技術(スクリーンリーダーなど)に対応する、などです。
freedoorはシステム開発やアプリケーション構築の経験も豊富なため、エンジニアリング領域のサポートが必要な際にもワンストップで対応可能。
サイト運用が長期にわたる場合も、継続的な監査や改善提案を行い、アクセシビリティ品質を安定して保つお手伝いをいたします。

Webマーケティング・ユーザー拡大支援

アクセシビリティを高めることは、より多くのユーザーに届くサイトを構築することにも直結します。
freedoorでは、SEOやコンテンツマーケティング、SNS運用代行などのノウハウを組み合わせ、アクセシビリティの向上をビジネス成果に結び付ける戦略を提案いたします。
「ユーザーが見やすい・使いやすいサイト」は検索エンジンからも評価されやすく、CVRの向上や問合せ件数アップが期待できます。

オンラインアシスタントによる継続サポート

アクセシビリティ対応の取り組みは一度で終わりではなく、サイトの更新や新規ページ追加のたびに点検・修正が必要になります。
freedoorでは、日常の運用タスクや更新業務を支援するオンラインアシスタントサービスを展開。アクセシビリティ対策が疎かにならないよう、継続的にフォローアップいたします。
必要な部分だけを柔軟に任せられるため、社内リソースを有効活用しながら高品質なサイト運用が可能です。

企業サイトのアクセシビリティ向上でビジネスを強化

freedoor株式会社のWebアクセシビリティ対応支援は、単なる課題発見やツール導入に留まりません。
「企業サイトがユーザーにとって本当に使いやすいか」「その結果、問い合わせ数や売上、ブランド価値をどこまで伸ばせるか」という経営視点を持ちながら、戦略的にサービスを展開しています。

Webアクセシビリティ=すべての人にとっての使いやすさを追求する取り組みであり、高齢化社会や多様なデバイス環境への対応が強く求められる今日、企業価値を高める重要なポイントとなります。
freedoorでは、アクセシビリティによるユーザー拡大・ビジネス成長を総合的にサポートしながら、企業の持続的発展をバックアップいたします。

Webアクセシビリティ導入に関するご質問やご要望がございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。

▶ Webアクセシビリティ対応支援の詳細はこちら

7. まとめ:「webアクセシビリティ義務化」対応で企業価値を高めよう

本記事では、webアクセシビリティの総務省による義務化」というテーマに基づき、総務省のガイドラインを中心とした法的背景や、障害者差別解消法・JIS X 8341-3との関係、そして民間企業への影響や導入ステップについて解説しました。
改めてポイントを整理すると、以下のようにまとめられます。

  • 総務省の取り組み:行政DXや障害者差別解消法の施行を背景に、公共機関だけでなく社会全体でのアクセシビリティ水準向上を目指す
  • 法的根拠:障害者差別解消法による努力義務、JIS X 8341-3(WCAG準拠)の技術的基準が対応のベースとなる
  • 民間企業への波及:企業イメージやCVR向上、ユーザー拡大に直結し、海外展開時のリスク回避にも役立つ
  • 導入ステップ:現状調査 → チェックリスト作成 → 実装・テスト → 運用・モニタリングの流れを確立する
  • ツール・サービス活用:自動診断ツールと専門家のコンサルを組み合わせることで作業効率アップと精度向上を両立

「webアクセシビリティ義務化」は、決して「やらされ感」で取り組むだけのものではありません。実際のところ、アクセシビリティに配慮したサイト運営は、誰もが使いやすいデザインや、幅広いターゲットへの情報発信を可能にし、ビジネスチャンスの拡大やブランド価値向上につながるのです。
障害のある方や高齢者を取りこめるだけでなく、多様なデバイス(スマートフォン、タブレットなど)やネット環境に対応した結果、検索エンジンからの評価も高まり、集客力がアップしたという事例も多々報告されています。

今後は総務省の方針がさらに具体化・改訂される見通しもあり、早めにwebアクセシビリティへの取り組みを始めておくことで、法令順守とビジネスメリットの両面を確実に得ることができます。
まだ対策に着手していない方や、局所的な修正しか行えていない場合は、ぜひこの機会にサイト全体のアクセシビリティを見直してみてはいかがでしょうか。
「義務化」というキーワードに怯むのではなく、企業価値を一段と高めるチャンスとして捉えることで、より多くのユーザーに喜ばれるウェブサイトが実現できるはずです。

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